古刹

唐から帰国した弘法大師が霊地を探し求めて宮島に立ち寄った際、山の姿が須弥山に似ているところから弥山と名づけ、御堂を建て100日間の求聞持の修法を行ったところ。本尊は虚空蔵菩薩で、脇に不動明王と毘沙門天を祀ります。平清盛、足利義尚、福島正則などの雄将の信仰が厚かったと云われています。

弥山本堂の目前にあり、806年に弘法大師が修法を行った際の霊火が、1,200年たった今も「きえずの火」として燃え続けています。この火にかけられている大茶釜で沸かした霊水を飲むと、万病に効果がある、幸いが約束されると云われ、その場でお茶をいただくこともでき、ご利益を求めて弥山に登る人が後をたちません。

鬼の神を祀る古刹で、福徳、智恵、降伏の徳をそなえた霊験あらたかな弥山の守護神。大小の天狗をお供に強大な神通力で衆生を救うとされ、家内安全・商売繁盛にご利益があります。伊藤博文の信仰が厚くたびたび参籠に訪れており、当時七千円の浄財を出して登山道を整備し、頂上からの景観を好んだとか。

厳島神社の神護寺として勢力を持ち、明治以前は正月七日間全島の僧が登山して、修正会を勤修し国家の隆昌を祈願した道場。本尊に金剛・胎の両部の大日如来を祀ります。

三鬼堂から少し登ったところにある文殊堂は学業の仏様で、智恵を授ける文殊菩薩を祀っています。となりの観音堂には観音菩薩を安置、こちらは安産の仏様です。

御山神社の西方、仁王門から下ると奥の院があります。ここも弘法大師が修行を行っていたとされる場所で、往時の面影はないものの今でも信仰者が多く訪れています。

平清盛が嚴島神社本社を建てたときに奥の宮として建てたものといわれています。朱の社殿3社が並び、厳島神社と同じ、市杵島姫・田心姫・湍津姫の三女神が祀られています。

鯨岩から少し上ると水掛地蔵堂があります。この親子地蔵に水を掛け、祈願すると子供についての願いが叶うといわれています。